単なる遠出のポタリングだと、お決まりのコースばかり。
それを避けるには今まで通ったことのない場所を意識するのが効果的に感じています。
今回も札幌駅周辺エリアを目的にした時点で、初訪問となる場所を選択。
精華亭と偕楽園跡地を目指しました。
偕楽園緑地
手稲区方面から札幌駅へ向かうのに石山通を利用すると、北大横の北8条通かJR北海道路線沿いをいつも通るのですが、この偕楽園緑地はその間のエリアにあります。
普段は、私にとって通り過ぎる場所というわけでした。
1871年に開かれた札幌で最も古い公園。
(最初は産業振興のための試験場等が目的)
今ではこの場所は札幌駅近隣ですけれど、昔は郊外だったんですね。
街から離れた憩いの場として利用されました。
龍神信仰として祀られた井頭(いのがしら)龍神。
札幌市北区HPの説明によると、水商売の女性たちが育てた水神信仰となっています。
このあたりはメム(湧き水)の跡地ですから水と関わりの深い龍神と結びついたのでしょうね。
公園内には石川啄木歌碑があります。
過去には屯田兵慰霊碑や開拓記念碑のも建っていたようですけれど、別の場所に移されました。
精華亭
偕楽園緑地に隣接して、精華亭が建っています。
まあ、そもそも偕楽園の敷地内に精華亭を建てたんですがね。
ちなみに北大構内のサクシュコトニ川あたりも当時の偕楽園。
北海道開拓に関わりが深い明治天皇の巡幸時に利用されました。
建てられた目的がそのための接待所としての役割ですから、当然なんですが。
敷地に入ってすぐにその記念碑が迎えてくれます。
1880年建造から移されることもなく同じ場所に同じ姿で存在している、精華亭。
観覧無料でなかに入れるのが嬉しいですね。
受付で署名して、靴を脱ぎます。
精華亭見取り図。
立ち入り可能なのは、玄関・廊下・洋間・和室・縁側でした。
和洋折衷ですからね。
当時の札幌において、いわゆるハイカラ最先端の代表でしょうか。
洋間の窓側を移そうとしたけれど、何度やってもフラッシュが光らなかった。
横の展示物は普通に映る。
和室の上座は一番奥の床の間の前。
当然、明治天皇もその場所で休憩なされたことでしょう。
つまり、明治天皇が休んだ同じ場所に座わることができる!
何気にすごくないですか?(笑)
さすがに当時の縁側から見た景色は望めない。
でも当時の雰囲気は伝わってきます。
縁側の窓のガラスが歪んでいるのがわかります。
ガラスも当時のままということでしょうかね。
庭石の通路。
足元には気をつけて。
私は苔で滑って転びそうになりました。(危ない!)
ひっそりと佇む歴史的建築物。
札幌駅から600mほどの距離。
気軽に行けておすすめです。