日本で見る事ができるのは数種いるとはいえ、一般にカラスの話題になったときに日常で見られるメジャーな種類は2つ。
ハシブトガラスとハシボソガラスです。
ハシブトガラスは名前のとおり太目のくちばし。全長56センチほどで、額の羽毛がふっくらして、鳴き声はカアー、カアー。鳴くときはカラダを水平。生息地は都会派。
ハシボソガラスは細めのくちばし。一回り小さい全長50センチほど。鳴き声がガアー、ガアー。鳴くときは胸を膨らませて、直立ぎみ。生息地は田舎派。
と、上記が基本的な見分け方としてどの本にも書かれていることなんですけれど、突然遭遇した場合、私にはパッと見わかりずらい。
はっきりした住み分けをしてるならまだしも、どちらも普通に見かけるような。
PC画面の見すぎて目も悪くなってるし、遠くから確認しようとすると、果たしてどっちだと悩んでしまいます。
クルマを運転する以外、常時メガネを掛けているわけでもないしなあ。
と、思っていたのですが、『カラスの教科書』(松原始,雷鳥社)を読んでみて、行動の違いで確認するのがわかりやすいのではないかと思いました。
特に餌を探す(採餌行動)場面で顕著に違いが現れるようす。
ハシボソガラスは開けたところが好きで、地面によく降りて餌を探し回るそうです。
畑の真ん中で歩き回って土をほじくり返しているのは、ハシボソだったんですね。
逆にハシブトガラスは地面に直接降りることは少ない。
降りる場合でもちょっと高いところにとまり、そこと地面とをいったりきたりとのこと。
これなら離れた場所からでも、おおよそどちらか検討つきそう。
ただし、絶対は無いらしく、カラス観察のプロ(?)でも間違えるときは間違えるみたいです。
あとは松原氏の私的な見分け方も載っていて参考になりました。
自分のメモも兼ねて列挙すると、
飛んでいくとき
尾羽が長くて丸いのがハシブト。角尾に近いのがハシボソ。
羽ばたきは
パサパサと軽く浅くがハシブト。振り幅が大きいのがハシボソ。
全体の色あいが
金属光沢が強いのがハシブト。マットな感じがハシボソ。
地上だと
ピョンピョン跳ね気味なのがハシボソ。脚を伸ばして早歩きがハシボソ。
顔つきが
正面から見えバルタン星人ぽいのがハシブト。普通の鳥の顔がハシボソ。(笑)
うん、これだけ特徴の違いを示されると、さすがに判別つくような気がしてきた。
実践して慣れていくのが一番の近道なんでしょうがね。