今回の内容は時系列的に下の痔っ体験シリーズより過去話となります。
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痔を患ってから今まで耐えられた痛みより、明らかに強烈な刺激を患部に感じました。
まともに姿勢を正して歩くことが困難なほどに。
さすがにこれはまずいと思い対応した行動が、「ボラギノールを処方する」です。
こういう時、CMのジングルが広まっている企業の商品は強いですねえ。
「痔にはボラギノール♪」
痔の薬を考えたときに、頭のなかにすぐ浮かんだのがこのボラギノール。
この時、ひとつの作戦が組み立てられます。
目標は自宅より2キロほど先にあるホームセンター内の薬局コーナー。
そこで痔の薬を入手した後ですぐに帰路へつく。
無事に自宅帰還後、直ちに封を開封して入手したモノを尻に挿入!
できるかぎり刺激を抑え、かつ時間をかけない現状可能な移動方法、それは……
ママチャリの立ち漕ぎッ!
おっさんがまるで小学生のワンパク少年のように自転車を立ち漕ぎし、顔を苦痛の表情でにじませる異様な光景。
そんなふうに周りの通行人に思われようが、いちいち気にしている余裕はありません。
現地になんとか到着して、目的物入手に取り掛かります。
幸いにも目的地は店の入り口正面の近さ。
薬局コーナーにいたのは、見た目50代の愛想の良さそうなおばちゃんでした。
「えっと…、痔のくすりで……、たしかボラギノールとか、そんなだったかな、ありますかねえ?」
いやいやいや、いちいちワンクッション置くような会話している場合じゃないだろ!
尻の痛みが現在進行系で厳しい状況だろう!
商品名、しっかり分かってるだろ!
なに、今は特に必要ないんだけど、とりあえず気になるから購入しておこうかなあ感を出そうとしてるんだよ!
いまさら、他人に痔を知られるのが恥ずかしくて躊躇している状況じゃないんだよ!
「はい、ボラギノールですね。これでよろしいですか?」
さすがにメジャー商品だっただけに、おばちゃんは一発でわかってくれて後ろの棚から取り出してくれました。
黄色い箱のボラギノールAです。
無事入手できた安堵感で多少痛みがやわらいだ感覚を持ちながら、来たルートをそのまま折り返します。
もちろん、立ち漕ぎで。
自宅に到着後、即使用。
部屋の床に横たわったまま、状況がよくなるのを願ってじっとしていました。
20分ぐらい経った頃でしょうか、痛みが引いていきます。
ありがたき、しあわせ!!
普段、多少の風邪や怪我程度では、薬の類を一切使用しない生活の私も、このときばかりは大感謝でした。
そして、痛みを消す手段を手に入れた私はボラギノール常用者のボラギリストに……。
ボラギノール公式サイトでも、しっかりと記述されているのですが、薬の使用はあくまで応急処置です。
痛みやかゆみ、出血等の症状がある場合は、専門家に見てもらうことが前提なのです。
私は都度の痛みの症状に、薬で先延ばしにしてしまった結果、最終的に患部が悪化して手術で切除しなければならなくなりました。
薬は一時的な処置として効果があるものの、早めの診察を受けることを提案します。
胃下垂と腰痛とともに、痔はホモ・サピエンスが直立歩行を選んだ際の宿命。
あたりまえに誰にでも起こりうる災難ですからねえ。
どうせ専門の医者や看護師は仕事なので、多くの尻を診てきているのです。
病院に来ている患者は、皆おなじ悩みを抱えている仲間なのですよ。
恥ずかしがるだけ無駄というものです。