『小さな習慣』(スティーブン・ガイズ著 田口未和・訳)
習慣化されるということは、いかに繰り返して身につけるかということ。
その継続のために必要なのが最初の一歩です。
それをスムーズに無理なく行うにはどうしたらいいか?
また、毎回その一歩を困難なく実行するにはどうしたらいいか?
その問題に対する本書の提案が、その最初の一歩をバカらしく思えるほど小さなステップにするということでした。
例として、腕立て伏せ一回を行う習慣が載っています。
一回行えば、その日の目標達成です。
他の例では、文章を書くのに50文字を目標とする。
読書の習慣のために毎日2ページを読むなど。
狙いとして、モチベーションの力に頼らないこと。
モチベーション持続には意志力の消費が行われるため意志力を使わないレベルに目標を落とす。
する・しないの選択さえ意志のエネルギーを消費しますものね。
やらなければならない行動を今するか、しないか?
本当にたったそれだけでも行動するのは難しいです。
日常でそれができている人は、私と違って迷わず行動できるのでしょう。
繰り返すことが容易であれば、当然続けられて習慣化になる!
なるほど。
以前から、運動するにしろ勉強をするにしろ、何かを始めるには、まず動くことが大切だと散々聞いてきました。
やる気になったから動くのではなく、動いた結果、やる気になるのだと。
モチベーションを上げた結果、動くのではなく、動いたから上がるのだと。
片付けも、とりあえず5分だけ頑張ってやろうとしてみると、5分を過ぎてもそのまま続けられることが多いです。
本書では、その最初の5分間をさらに小さな単位に設定して、腕立て伏せを一回だけ行うという例を取り上げています。
とりあえず5分やるどころでない。
一回だけだ。
たったの1ステップですよ。
早速というか本を読んでいる途中で、例にならって私も腕立て伏せ一回の習慣を真似てみました。
できるんです。これが。(笑)
当然ですね。
本を読むのを中断して、その場でできるレベルですから。
確かに腕立て伏せ一回に躊躇はありませんでした。
しようか、するまいかと悩む判断は皆無です。
手を付いて両腕を曲げ伸ばしするだけ。
もちろん、一回やれば目標達成でOKですが、一回だけでやめる必要はありません。
ですから、次々と連続で腕立て伏せを行えます。
あらゆる習慣化に応用が効きますね。
続けることが大事というのは、誰もが実感していると思います。
言われてみれば当たり前ですが、その当たり前を極限までハードル下げて示してくれたことは、読んでみて大変参考になりました。